2025年10月18日
太陽光発電協会(JPEA/東京都港区)は10月14日、地域に貢献し他のモデルともなる太陽光発電の普及拡大に資する取り組みを表彰する「ソーラーウィーク大賞」の受賞者15件を決定し発表した。
大賞には、フットボールクラブ水戸ホーリーホック(茨城県水戸市)と野辺山営農ソーラー(長野県南牧村)によるソーラーシェアリングの取り組み2件が選ばれた。また、今回はリサイクル事業特別賞、特別功労賞を選定した。
Jリーグのフットボールクラブである水戸ホーリーホックらは、茨城県城里町で取り組むソーラーシェアリング事業で大賞を受賞した。この事業では、電気と農作物の地産地消を通して地域循環型共生圏づくりを目指す。
水戸ホーリーホックは、新規事業「GXプロジェクト」として、耕作放棄地を活用したソーラーシェアリング事業に取り組む。対象農地は約2000m2。発電量は年間9万kWhとなる見込みで、供給先である2施設「道の駅かつら」「物産センター山桜」の3割程度を予定する。
今回大賞を受賞した取り組みでは、まずホームタウン(城里町)で圃場を借り、選手やスタッフ、ファンサポーターらの力も借りながら農業を開始。子ども達には田植え&収穫体験を提供しながら、様々な作物に挑戦する。またホーム試合では、収穫した生鮮野菜や地域の特産品を集めたブースを出展する。UPDATER(みんな電力)、TERRA、日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が共同事業者として参画している。
また、野辺山営農ソーラーは、生活クラブ生活協同組合などと取り組む、農家が主役・長野県最大級・日本最高地点にある営農ソーラーで大賞を受賞した。
優秀賞は3件、特別賞は5件が受賞した。ヒラソル・エナジー(東京都文京区)らによる山梨県甲府市・福岡県福岡市における「百年ソーラー事業」は優秀賞を受賞した。百年ソーラー事業は、収益性が低下する中小規模太陽光発電を、デジタルソリューションを活用した「リパワリング」と「集約・運営」により、地域と共に⾧期安定運営を実現するプロジェクトだ。
三井住友建設(東京都中央区)、大阪府泉佐野市、泉佐野電力は、国の補助金を活用し、大阪府泉佐野市が所有する農業用ため池に水上太陽光発電設備を設置し、再エネの地産地消と地域に貢献する取り組みで、特別賞を受賞した。
また今回、4件のリサイクル事業特別賞、1件の特別功労賞を選定した。
リサイクル事業については、太陽光発電事業のライフサイクルにおいて大変重要な位置づけとなっており、重要性が増している。今回4件の申請があり、審査委員会では現状の審査基準はリサイクル事業を想定したものではないが、いずれも表彰に値するとの評価で、今回に限りこの4件を表彰することとした。来年度以降については、リサイクル事業についても審査基準に加えていく予定。
トクヤマ(東京都千代田区)は、「太陽光パネルの低温熱分解による高度リサイクル処理技術の開発と北海道における資源循環確立へ向けた活動」でリサイクル事業特別賞を受賞した。
また、全国100カ所を超える幼稚園・保育園・子ども園へ太陽光発電設備「そらべあ発電所」を寄贈した、特定非営利活動法人そらべあ基金が特別功労賞を受賞した。
「ソーラーウィーク2025」内で11月5日に開催する表彰式では、審査委員長・表彰者からのコメントを予定。また、太陽光発電シンポジウムの懇親会を兼ねてレセプションを実施する。JPEAはウェブサイトや講演会などで、受賞した取り組みを広く周知する。
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