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ダイハツ、EV軽バンを「走る蓄電池」として利用 コンテナ型発電所の実証

2025年11月11日

ダイハツ工業(大阪府池田市)は12月から、前田建設工業(東京都千代田区)と共同で、複数施設向けマイクログリッドシステムの実証実験を開始する。この取り組みでは、ダイハツが今後導入予定のBEV商用軽バンを『走る蓄電池』として活用するという。

期間は2年間の予定で、茨城県取手市にある前田建設工業のイノベーション実装施設「ICI総合センター」を活用して行う。

 

平常時に加え、非常時も継続的に利用できるかを検証

両社は今回、「ICI総合センター」の主要施設「ICI-Camp」に、トレーラーで牽引できる20Ftコンテナに、蓄電池と、3ポート(発電・蓄電・使用の3方向接続)電力変換器「SPH」を設置したマイクログリッドシステムを構築した。

実証では、平常時の運用として、日中一時的に電力のピークが高まる厨房と接続し、電力消費の平準化によるCO2の削減効果を検証するとともに、太陽光発電や蓄電池を通じて、体育館に対し継続的に電力供給を行い、災害による停電時を想定した利用の実用性を確認する。

信頼性の確認ができ次第、コンテナを移動させ、太陽光発電との接続による電力供給やBEV商用軽バンを用いた複数建物間での電力融通の検証に移行する計画だ。

 

エネルギーロス約45%削減が可能

実証で使用する「SPH」は、太陽光発電や蓄電池、BEVなどの直流機器との接続に最適な装置で、交流主体のマイクログリッドに比べて、電力変換回数が大幅に少なく、エネルギーロスを約45%削減できる。

同装置と蓄電池をコンテナに搭載することで、被災地やイベント会場などに移動させることや、太陽光発電との接続により、現地で安定的な電力供給が期待される。

 

ダイハツと前田建設、2023年に共創を開始

前田建設工業は、「ICI-Camp」施設内の体育館が取手市の避難所に指定されており、停電時の電力供給手段の確保が求められている。また、被災地での復旧活動の円滑化に向け、現地の再エネとの接続が容易に行える移動可能な非常用電源の必要性を感じていたという。

一方、ダイハツは、車両走行時のCO2排出量削減に加え、工場や物流、販売店舗といった生産・非生産分野での脱炭素化が喫緊の課題であり、再エネの有効活用策として、エネルギーの地産地消を促進するマイクログリッドシステムの研究開発を推進。同システムの有効性および信頼性を検証できる実証地の選定を進めていた。

両社は2023年から、共創を開始していたが、今回マイクログリッドシステムによる持続可能なエネルギー供給とBCP対応の実現を目的に、同実証の開始に至った。

 

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