2026年4月7日
不動産デベロッパーの森トラスト(東京都港区)は4月2日、同社初の系統用蓄電所となる「琵琶湖蓄電所プロジェクト」(滋賀県守山市、8.7MW/19.7MWh)の開発および事業運営を開始したと発表した。2026年夏に着工し、2027年下期に運転開始する予定だ。
同蓄電所は、パワーエックス(東京都港区)製の19.7MWhのリチウムイオン電池で構成される。敷地面積は約1万6000m2。特別目的会社を設立し運営を行う。
同社はこれまで、蓄電池関連領域について、技術動向の把握や知見を蓄積するため、次世代蓄電池の研究開発・製造・量産を行う米国のテラワットテクノロジー(神奈川県横浜市)や、蓄電システムの量産を手がけるパワーエックスへ出資してきた。
また、東京都蓄電所投資事業有限責任組合へも出資を行い、系統用蓄電所事業への参入可能性について検討を重ねてきた。
再生可能エネルギー導入が進み、太陽光による電気などの需給バランスを常時維持する「調整力」の確保が求められる。一方で、生成AIやクラウドサービスの普及による一時的な電力不足により、都市機能が停止するリスクが顕在化している。こうした昨今の課題や状況を踏まえ、同社は系統用蓄電所事業に参入することで社会インフラの持続性に貢献していく考え。
不動産デベロッパーとして、オフィスビルや都心・地方でのホテル開発を手がける同社では、賃貸物件として保有するオフィスビルに再エネを導入する取り組みや、太陽光発電事業を推進するなど、グリーンインフラへの投資にも注力している。
再生可能エネルギーの主力電源化を見据え、電力需給の調整を担う蓄電所事業に、エネルギー関連企業にとどまらず多様な業界からの参入が相次ぐ。国内事業者だけでなく、4月1日にはフランスの再生可能エネルギー大手ネオエン(パリ)の日本国内における系統用蓄電池市場への参入が発表され、海外大手による日本の系統用蓄電池市場への本格参入事例として注目される。
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