2022年5月24日
日立金属(東京都港区)は5月19日、正極材でのコバルト(Co)使用量を削減しても、リチウムイオン電池(LIB)の長寿命化、高容量化を両立できる技術を開発したと発表した。この開発により、Co原料由来の温室効果ガス(GHG)の排出量削減が可能となる。
同社が開発したLIB 用正極材技術は、粉末冶金技術を駆使した独自の固相反応法を用いて合成される。特長としては、組織制御による高容量化・長寿命化の両立と、原材料の選択肢増加の2つがあるという。
今回、同社は組織制御技術により、充放電サイクルに伴う結晶構造の劣化を抑制することに成功。80%ほどが一般的であったNiの含有量を90%まで高めて高容量化しても電池寿命を維持できるようになったほか、結晶構造を安定化させる特性を持ち、正極材に必要不可欠なCoの含有量を、同社従来品対比で8割削減することが可能となった。また、正極材の製法として水溶性物質以外を使用できる固相反応法を用いることで、出発原料の選択肢が増加し、原材料由来のGHG 排出量を削減することもできるという。
同社は今後、これらの開発技術を正極材の量産およびLIB の開発を手がける企業へのソリューションとして展開していく考えだ。
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