2026年3月8日
福岡県北九州市は3月2日、国内最大規模の洋上風力発電所となる「北九州響灘洋上ウインドファーム」の営業運転を3月2日より開始した。
総出力は22万kWで、約17万世帯分に相当する発電が可能。北九州市はこれを弾みに、洋上風力関連産業の集積を進める方針だ。
同発電所には、定格出力9600kWの中国・Vestas製大型風車25基を設置した。今後20年間にわたり、FIT制度を活用して発電事業を行う。FIT単価は36円/kWh。
同事業は、北九州市が実施した「響灘洋上風力発電施設の設置・運営事業者公募」で、2017年2月に事業予定者として選定されたひびきウインドエナジー(福岡県北九州市)が進めてきた。「鉄の街」での新たなエネルギー創出に向け、各種調査や準備を経て、2023年3月に着工した。総事業費は約1700億円。
ひびきウインドエナジーには、九電みらいエナジー(福岡県福岡市)、電源開発(東京都中央区)、北拓(北海道旭川市)、西部ガス(福岡県福岡市)、クラフティア(同)が共同出資している。
九電みらいエナジーによると、同ウインドファームは現時点で国内の洋上風力発電の総出力の約4割を占める規模となる。年間発電量は約5億kWhを見込み、CO2削減効果は年間約27万tに達する見通しだ。これは、北九州市の家庭部門のCO2排出量の約4分の1に相当するという。
発電所の愛称は「Wind KitaQ 25(ウィンド キタキュウ ニジュウゴ)」。市民から募集した案の中から決定した。4月下旬には記者会見を含む竣工式典を予定している。
北九州市は、今回の営業運転開始を契機に、風力発電関連産業の総合拠点化を進め、洋上風力クラスターの形成を目指すとしている。
国も、2050年カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギーの主力電源化を掲げており、第7次エネルギー基本計画では洋上風力発電を「再エネ主力電源化の切り札」と位置付けている。
ひびきウインドエナジーを通じて参画する九電みらいエナジーは、事業環境に厳しさがある一方で、リスクマネジメント、複雑な海底地盤や大型風車の採用を前提とした設計認証・施工、ファイナンス、地域共生などの知見は、今後の洋上風力開発に向けた強みになるとしている。
また、Jパワーグループは、全国各地での風力発電所の運営実績を活かし、2050年カーボンニュートラルと水素社会の実現に向けた「BLUE MISSION 2050」に基づいて、再エネ事業の持続的な開発と安定運転に取り組む方針を示した。西部ガスグループも、中期経営計画で掲げる「電源の脱炭素化」の一環として、再エネ電源取扱量の拡大を進める考えだ。
西部ガスグループは、グループ中期経営計画において、カーボンニュートラルへの取り組みの1つとして、再エネ電源取扱量の拡大を通じた「電源の脱炭素化」に取り組んでいる。
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