2026年3月6日
YKK AP(東京都千代田区)、西松建設(同・港区)、エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)は共同で3月2日、札幌市役所本庁舎19階の展望回廊において、次世代型太陽電池を搭載した建材一体型太陽光発電(BIPV)内窓の発電性能について実証を同日より開始したと発表した。3社はペロブスカイト太陽電池を用いた発電システム構築の共同実証契約を同日締結した。
同実証は、札幌市が私有施設へ次世代型太陽電池を将来的に実装することを視野に、積雪寒冷地における有効性の検証を行う事業として実施される。
同実証において、札幌市役所本庁舎19階の展望回廊(南側通路)の窓2面に、ペロブスカイト太陽電池を用いたBIPV内窓を設置し、2027年1月まで発電データの取得を行う。
発電性能や、垂直発電の有効性・積雪反射などの影響下における発電性能の増減、平置き設置(既存データを活用)との発電性能の差について検証を行う。また、市有施設への実装方法を検討し、課題抽出と対策を検討する。
今回の実証では、賃貸物件などへの設置を想定し、YKK APが木枠を使用した内窓を製作した。
また、エネコートテクノロジーズが、2窓で計6枚のフィルム型ペロブスカイト太陽電池の試作品を製作し提供した。同社が開発するペロブスカイト太陽電池は、晴天時だけでなく、曇天や室内光のような低照度の環境下でも高い発電能力を発揮するという特長を持つ。
西松建設は、BIPV内窓および計測機器など必要機材に付随する電気配線工事および養生などを担った。
YKK APが技術開発を進めるBIPV内窓は、太陽電池に適した独自のサッシ枠に、内窓と太陽電池を一体化させた製品。「窓で断熱(省エネ)」、「窓で発電(創エネ)」の2つの機能を併せ持ち、施工性・メンテナンス性にも優れる内窓として社会実装に向けた実証が行われている。2025年11月には、パナソニック ホールディングス(大阪府門真市)と実証を開始し、パナソニックが開発中のガラス型ペロブスカイト太陽電池を、YKK APのBIPV内窓に設置する実装検証を行っている。
札幌市は、2050年ゼロカーボン達成に向け2030年までに市内のGHG排出量55%削減(2016年比)を目指す。しかし積雪寒冷地であるため、平置きの太陽光発電設備を導入する上で障壁とされる課題は、冬期の積雪による発電量低下や、積雪荷重による既存建物の屋根などへ設置しにくい点などとされる。その解決策として、軽量で壁面にも施工可能なペロブスカイト太陽電池や、住宅の断熱性向上にも資するBIPVなどの技術に期待を寄せる。
同市は2025年1月20日に、YKK APとBIPVの実証実験について連携協定を締結した。これに基づき同年2月4日から11日まで開催された「さっぽろ雪まつり」の期間中、会場にBIPVの実証実験ハウス「SAPPORO ZERO BOX(サッポロ・ゼロ・ボックス)」を設置・展示をし実証を行った。その結果、積雪反射などの影響下での発電性能を確認した。
今回開始された本庁舎における実証は、札幌市環境局が実施した「札幌市次世代型太陽電池実証実験業務(札幌市役所本庁舎)」公募型プロポーザルにおいて、YKK APが採択され実施するもの。市民が自由に見学できるという市役所の利点を活かし、次世代太陽電池およびBIPVの認知向上を図るため、実証実験の様子を市民に向けて公開している。
また、札幌市は駒岡清掃工場(1階ロビー南側窓および3階東側窓)においても3月2日より、AGC(東京都千代田区)と次世代型太陽電池を用いた屋内設置型BIPVの実証実験を開始したと発表した。実証期間(2027年1月まで)および検証項目は本庁舎の実証と同じ。
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