2025年8月5日
トリナ・ソーラー・ジャパン(東京都港区)は7月31日、中国を除くアジア太平洋地域において、2.4GWhの系統用蓄電システム(BESS)導入プロジェクトを進めていることを明らかにした。
傘下のトリナ・ストレージ(同)が主導し、日本・豪州・東南アジア・南アジアの4地域で行う。プロジェクト全体の容量は、2025年にアジア太平洋地域で導入されるBESS総量(約16GWh、BloombergNEF調べ)の約15%に相当する見通しだ。
日本・豪州・東南アジア・南アジアの4地域で実施するBESS導入プロジェクトのうち、最大規模となるのが、南アジアでの大型蓄電事業だ。同事業の総容量は1.7GWhで、南アジア最大級のBESSプロジェクトの一つに位置付けられている。現在プロジェクトは遂行中で、2025年中にも段階的に導入される予定だ。
豪州では、南部最大級となる再エネおよび蓄電の大型複合開発「Limestone Coast North Energy Park」(出力200MW・容量400MWh)が進行中。2025年の稼働を目指している。
「Elementa」は、電池セルからシステム全体に至るまでトリナ・ストレージが自社開発した、電力を最適に管理・制御する統合型システム。電池セルからPCS・EMSまでを最適化し、年間実効電力量を向上させる。エネルギーロスは、従来比で最大30%削減(OPEX削減)できるという。今回のプロジェクトでも積極的に採用される予定だ。
日本国内では、6月に日本初となる大型産業用蓄電池「Elementa(エレメンタ)2」が群馬県内の2拠点に同時設置された。システム構成は「Elementa 2」(1台当たり容量4073kWh)が2台で、出力は約4MW、容量は約16MWh(一般家庭約1500世帯分の1日の電力使用量に相当)。蓄電池の設計や調達、工事、試運転は現地パートナーと連携し、実施された。
トリナ・ストレージは、BloombergNEFが実施した調査において、「Tier 1エネルギー貯蔵システムメーカー」に6四半期連続選出。また同社製品は「IEC」「UL」「NFPA」などの国際基準や日本・豪州などの各国の認証・規制にも対応している。
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