2026年2月9日
エネフォワード(福岡県福岡市)は、「佐賀県伊万里市東山代町蓄電所」(佐賀県伊万里市)を完工し、1月より本格的な商用運転を開始した。
再エネルギーの導入の進展により、天候による発電出力の変動を補完する系統用蓄電池の重要性が高まる中、同社は、このプロジェクトにより、九州エリアにおける電力需給の最適化と、太陽光発電の出力制御(抑制)の低減を目指す。
この蓄電所は、世界的シェアを誇るHUAWEI(ファーウェイ)製の最新蓄電システムを採用した。AC出力は2,000kW、蓄電容量は8,000kWhで、高効率な電力制御により、大規模な電力需要変動に柔軟に対応する。高度な冷却システムとモニタリング機能を備え、長期にわたる安定運用を実現する。
エネフォワードは、太陽光発電の土地開発から建設、アフターメンテナンスまでワンストップで提供するほか、中古太陽光発電所の買い取り事業を手がけている。今回の蓄電所は、2025年7月の造成開始後、約半年の期間で稼働に至った。系統用蓄電池の投資・開発・管理を通じて、再エネの主力電源化と電力需給の安定化に貢献していく。
系統用蓄電池の導入が各地で進む中、中規模蓄電所が相次いで稼働している。
松尾産業(大阪府大阪市)は1月、富山県富山市において、同社初となる系統用蓄電池について、1月9日より受電を開始したと発表した。設備は総容量8MWhで構成され、エネルギー関連企業向けに導入した。松尾産業は蓄電池の供給からシステム設計、連系手続き、施工調整、アグリゲーターとの連携まで一貫して支援するトータルソリューションを提供した。今後は需給調整市場への参画を予定しており、調整力を活用した収益機会の拡大も期待される。
同社によると、国内の系統用蓄電池市場では、定格出力2MW以上の特別高圧案件が主流で、大規模投資を前提とすることから参入できる事業者は限定的だったが、近年は、高圧区分(50kW〜1,999kW)の中規模蓄電所への需要が高まりつつあるという。
中規模蓄電所は、初期投資を抑えた導入が可能となり、多様な事業者の参入を促すことで、市場拡大と地域の電力調整力向上が期待される。同社は、高圧を中心としながら、中規模蓄電所を束ねた共同運用による大規模案件にも対応できる蓄電池ソリューションも視野にいれ、導入事業者とともにプロジェクトを推進していく。
また、NExT-e Solutions(東京都世田谷区)は1月30日、東京電力グループの東京電設サービス(同・台東区)と共同開発した「13ft系統用蓄電池」を初出荷したと報告した。国内市場では設置スペースや輸送条件の制約が厳しく、海外仕様の20ftコンテナでは適合しきれないという課題があった。この製品の公称容量は2,315kWh、定格容量は2,083kWh。従来の空冷方式から水冷方式へと設計を刷新することで冷却効率を向上させ、システムの高密度化を実現し、最小約300m2からの設置を可能した。日本蓄電池(同・千代田区)の広島県庄原市の蓄電所に、日本国内第1号案件として導入された。
再エネの主力電源化や電力の安定供給に向けて、余剰となる再エネの有効活用や再エネの変動を調整する調整力の確保が課題となる中、系統用蓄電池を含む定置用蓄電池の活用が期待されている。2025年2月に閣議決定された、第7次エネルギー基本計画でも、系統用蓄電池の導入促進や補助金による支援、市場取引環境整備などの方針が示されている。
こうした中、系統用蓄電所ビジネスの参入する事業者が増えている。矢野経済研究所は2030年度の国内蓄電所市場規模は4240億円程度まで拡大すると予測している。
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