2017年4月22日
メガソーラー中央に7つの箱
鹿児島の南南西約500kmに位置する徳之島は、奄美群島に属する離島の1つで、琉球と薩摩の両方から影響を受けた歴史や独自の文化を持つ。農業が盛んで、奄美群島の中で最も多くサトウキビが生産されている。春に作付けし、約1年後に人の背丈以上に伸びた茎を収穫する。
毎年3~4月には、島の至るところで、刈り取ったサトウキビの茎をいっぱいに詰めた、大きな袋が並ぶ(図1)。そんな収穫の春、真っ只中の3月28日、同島西部の天城町に、出力2.6MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が稼動し、竣工式が開催された。
図1●徳之島は奄美群島のなかでも最もサトウキビ栽培が盛ん
(出所:日経BP)
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緩やかな斜面にある元ミニゴルフ場の跡地を活用し、大規模な造成をせずに太陽光発電所を建設した。道を挟み、東西に分かれた2つのエリアに、9614枚のパネルを設置した。加えて、山側エリアの端には、7つもの白い箱(筐体=エンクロージャー)が並んで設置され、その中央に高圧連系設備が据え付けられている。
稼働した発電所は、太陽光発電設備のほか、蓄電池を併設している。7つの筐体のうち、4つには蓄電池システム、3つには太陽光パネル用のパワーコンディショナー(PCS)が収納されている。蓄電池の容量は合計で1029kWh(1.029MWh)、それを定格出力2000kW(2MW)の双方向型PCS(定格500kW機・4台)で充放電している(図2)。
図2●蓄電池システムを収納した4つの筐体が並ぶ
(出所:日経BP)
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