2020年11月2日
デルタ電子とスワロー工業は2020年10月28日、住宅用太陽光発電と蓄電池について、4メートル超えの豪雪地帯への設置に対応する新工法を開発したと発表した。
一般的な太陽光発電モジュールの最大積雪荷重は5400Paで、これは積雪2メートル以下を想定した設計だという。この場合、豪雪地帯の積雪には耐えられない。また、特殊強化モジュールを導入すると、コストがかさみ、経済性が大きく損なわれてしまう。
そこでデルタ電子とスワロー工業では、一般的な太陽光発電モジュール、汎用架台で豪雪地帯向けシステムの構築を検討。その結果、軒下・壁面設置をベースとした新工法を開発した。
この工法の実現に向けて、スワロー工業の陸屋根・平地設置用架台「SKフレーム」をベースに、軒下・壁面に設置できる「SKソーラー・ウォール」を新たに開発。基本構造はSKフレームのままで、各社の太陽光パネルの取り付けに対応する。発電量を高めるため10~30度の傾斜角を付けることが可能。また、パワーコンディショナー(PCS)と蓄電池を組み合わせたハイブリッド蓄電システムを採用し、雪で閉ざされ停電になっても電力を確保できる。
開発したシステムについて両社は、長野県飯山市の山間部にある既築住宅に設置し、発電モニタリングを開始した。この住宅には出力5.44kW(キロワット)のハンファQセルズ製太陽光パネルと、定格容量5.9kWのPCSと容量5.6kWh(キロワット時)の蓄電池を組み合わせたデルタ電子製のハイブリッド蓄電システム「SAVeR-H」を導入。太陽光パネルの傾斜角は20度とし、一般的な壁面・垂直設置と比べて約20%強の日射量を獲得できるという。
今回開発したSKソーラー・ウォールはスワロー工業から、ハイブリッド蓄電システムはデルタ電子の販売代理店を通じて購入することが可能だ。
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