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FIT抜本見直しの検討がスタート。夏までに方向性まとめる

2019年5月7日

経済産業省・資源エネルギー庁は22日の有識者会合で、2020年度末に控えるFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)の抜本見直しに向けた検討を開始した。事務局は再生可能エネの“自立化”のため、競争力のある電源として電力市場へと統合していく必要性を強調。国民負担や適地の地域偏在性を見極めつつ、電源別の成熟度合いを確認していく方針を示した。見直しの要否自体を含め、今夏までに方向性をまとめる。

同日、総合資源エネルギー調査会(経産相の諮問機関)の「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」(座長=山地憲治・地球環境産業技術研究機構理事・研究所長)を約3カ月ぶりに再開し、議論に着手した。

エネ庁は、再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)で規定されている20年度末までの制度の「抜本的な見直し」をにらみ、検討を進めていく上での視点を提示。(1)電源の特性に応じた制度の在り方(2)適正な事業規律(3)次世代電力ネットワークへの転換――の3点を挙げた。

FITでは、長期にわたる固定価格での買い取りが義務化されていることや、発電事業者のインバランス・リスク負担などが免除されていることで、市場メカニズムからは隔絶された状況で再生可能エネの導入が進められてきたと指摘。国民負担と立地の地域偏在性も考慮しつつ、電源別・成熟度別の詳細な検証が必要とした。

また、系統増強に関する費用負担も論点に挙げた。ネットワークの強靱性(レジリエンス)の観点から検討を進めている他の審議会の動向も踏まえ、全国大で費用回収する仕組みを選択肢の一つとして提起した。

委員からは電源種を含め、どのエリアで再生可能エネを集中的に増やしていくのか、国がマスタープランを策定すべきといった指摘が複数あった。「コスト的にFITからの自立が見通せないものについての扱いは検討が必要」との声も上がった。

FITの創設で、再生可能エネの全体の発電量に占める割合(水力を除く)は、11年度の2.7%から17年度に8.1%に拡大。エネルギーミックス(30年度の電源構成)に対する導入進捗率も太陽光で約76%にまで高まっている。ただ、太陽光に偏った急激な導入拡大で国民負担も増加しており、19年度の賦課金総額は2.4兆円に上っている。

 

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