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送電線は「がら空き」か?

2018年2月13日

■再エネ普及に必要なこと

日本は「再生可能エネルギー後進国」との批判をしばしば耳にします。そもそも、エネルギーは国それぞれ。化石燃料資源の量や再生可能エネルギーのポテンシャル、送電網が他国とつながっているかなど、さまざまな条件により異なるので、単純な比較は慎むべきでしょう。

日本の現状をみると、発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合は約15%(水力含む)です。実は太陽光発電は世界でも類を見ないスピードで普及し、その発電量は、OECD(経済協力開発機構)加盟国中、第2位です。2030年には電気の22~24%を再エネで賄うことを目標にしています。

再生可能エネルギーの活用は、単に太陽光や風力による発電設備を増やせば良いわけではありません。自動車でも日用雑貨でも、製造と流通の両方を確保しなければ売れないのと同様に、電気も発電したら送電しなければ意味がありません。日本には送配電網が張り巡らされていますが、今までは大規模電源から電気を運ぶことを目的に整備されており、人口の少ないエリアでは十分な設備がありません。しかし、太陽光をはじめ再生可能エネルギーは、人口が少なく地価の安いところに多く導入されます。この電気を運ぶには、まず、既存の送電線をうまく活用すること、それでも十分に対応できないとなれば、新たに建設・増強しなければなりません。ただ、送電線を建設・増強するには莫大(ばくだい)なコストと時間がかかります。社会の負担するコストを最小化するという観点から、送電線の活用や整備を考える必要があります。

わが国で再生可能エネルギーの導入が進まないのは、送電線の整備が十分ではない、あるいは効率的な利用ができていないからだという議論があります。既存の電力会社が「送電線の空き容量がゼロ」として再生可能エネルギーの受け入れを拒否しているが、送電線の利用率は平均20%程度だ-という報道もなされました。

本当に送電線は「がら空き」なのでしょうか?

送電線に何かトラブルがあれば、私たちの下に電気が届かなくなってしまうので、このリスクに備え、余裕を持った運用ルールが定められています。

しかし皆さんのお宅でもエアコンとドライヤーと掃除機と電子レンジを同時に使うことはほぼ無いとしても、余裕のあるアンペア数で電力会社と契約しているでしょう。送電線も最も多く電気が通るときを考えて設備を作ります。そのため、平均値で利用率を語ることにはほとんど意味はありません。

また、基本的な考え方として、平常時の利用率を抑えて余裕を持っておくことで、送電線にトラブルがあった場合にも停電を回避するのです。以下、やや専門的な議論になりますが、政府規制機関が定める送電線の運用ルールでは、2回線の送電線、つまり、鉄塔に同じ太さの電線を2本張っている場合、その送電線に流す電気の量は原則的に、1本の線が運べる電気の容量以内にすることとされています。送電線1本の運べる電気の量を100とすれば、2本では200ですが、これを100に抑えておくのです。

ただし、この考え方は絶対ではなく、2本のうちの1本が切れた時には素早く発電所をコントロールして、発電量をその送電線で送れる量まで抑えることを前提に、通常時により多くの電気を送る運用もなされています。こうした柔軟な送電線利用の拡大に向けて議論が進んでいます。

そもそも、発電や送配電の設備形成を考える際に重要な視点は、3つに整理できます。

(1)安定供給の確保(リスクへの備えを一定程度持つ)(2)社会のコスト負担の最小化(無駄な設備形成をしない)(3)インフラの持続可能性(適切な投資が継続的に行われること)-です。

再生可能エネルギーの普及拡大を目的化してしまうと、社会のコスト負担を最小化するという観点が置き去りになりがちです。しかしただでさえ日本はこれから人口減少が進み、過疎化した地方では、送電線などのインフラ維持が難しくなります。再生可能エネルギーの受け入れを増やすために、誰の負担でどこまで送電網整備に投資すべきかは、慎重に議論せねばなりません。ドイツでは再エネ事業者の負担にせず、送電事業者が負担することにしていますが、結局それは国民の負担する電気代で回収されます。再エネ導入の直接的なコストだけでなく、間接的なコストも含めて最小化すべく知恵を絞らねばなりません。

 

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