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焦点:トランプ関税に苦しむ自国ソーラー産業、建設凍結相次ぐ

2018年6月10日

[7日 ロイター] – トランプ米政権が太陽光パネルへの緊急輸入制限(セーフガード)を発動した影響で、米国内の太陽光発電施設建設会社は大規模プロジェクトの白紙撤回や棚上げに追い込まれており、その総額は25億ドルを超えた。業界関係者がロイターに明らかにした。

国内の太陽光パネルメーカーは緊急輸入制限を受けて生産拠点拡大のための新規設備投資を打ち出したが規模は10億ドル程度で、大規模プロジェクト中止の半分以下にとどまった。施設建設業界では雇用も数千人規模で消失。国内の企業や労働者を保護するはずの政策が狙い通りの成果を上げていない様子が浮き彫りになった。

トランプ氏は1月、太陽光業界では反対の声が強かったにもかかわらず、太陽光パネルに30%の追加関税を課す輸入制限の発動を承認した。期間は4年間。

輸入関税は毎年5%ずつ引き下げられるが、業界関係者によると当初は大規模施設の建設コストが10%押し上げられるという。

大手のサイプレス・クリーク・リニューアブルズは、カリフォルニア、テキサス、コロラドなどの州を中心に15億ドル相当のプロジェクトを凍結せざるを得なくなったという。輸入制限によるコスト増で採算が取れなくなった。

同業のサザン・カレントの幹部によると、同社は主にサウスカロライナ州で約10億ドル相当のプロジェクトの凍結を決めた。この幹部は「債務不履行に陥るか、歯を食いしばって赤字に耐えるかの二者択一だ」と話した。

サイプレスもサザン・カレントも案件を巡る他社との競争などを理由に、どの案件を凍結したのかは明かさなかった。

また、マッカーシー・ビルディング・カンパニーは年内に予定していた約1200人の採用計画を半分に圧縮。パイン・ゲートも30人と予定していた正社員の採用を取りやめた。

米太陽光エネルギー産業協会(SEIA)によると、太陽光施設建設会社が昨年建設を完了した大規模発電施設は総額68億ドル。

太陽光発電は中国製を初めとする輸入パネルの価格低下や国内の税制優遇措置で天然ガスや石炭に対する競争力が高まり、大規模発電施設の建設が進んでいた。

また米エネルギー情報局(EIA)によると、国内の太陽光産業の就業者数は25万人超で、石炭産業の約3倍。業務の内訳は設備設置が約40%、製品の製造が20%となっている。

太陽光発電施設建設会社パイン・ゲート・リニューアブルズのゾーイ・ヘインズ最高経営責任者(CEO)は「太陽光業界はまさに離陸しかかっていたのだ」と述べた。

調査会社GTMリサーチは最近、輸入制限を理由に国内の今年と来年の大規模太陽光発電施設の建設見通しをそれぞれ20%、17%引き下げた。

輸入制限が追い風となる国内のパネルメーカーも輸入制限に反対している。業界大手のサンパワー(SPWR.O)は、輸入制限は海外のパネルメーカーだけでなく国内の太陽光発電施設建設業界に打撃を与えるとして輸入制限に反対の立場だ。

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サンパワーのトム・ウェルナーCEOは「輸入制限がなければ雇用は大幅に増えるだろう」と述べた。

(Nichola Groom記者)

 

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