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新電力、格安料金で攻勢 調達コスト減で大手より3割安

2020年7月30日

イーレックスなど新電力各社が安値の販売プランで攻勢に出ている。再生可能エネルギーの普及に加えて新型コロナウイルスの影響で経済活動が停滞し、エネルギー需給が緩和。電力の卸市場での調達コストが下がり、収益で追い風になっているためだ。大手電力より3割程度安いプランを打ち出し、宣伝費も拡充。苦戦してきた大手シェアの切り崩しを急ぐ。

■コロナで余剰に

新電力は東京電力ホールディングス関西電力といった大手電力10社以外で、電力の小売事業を手がける企業。電力自由化を背景に2000年以降、参入が広がった。現在は約650社が登録。大規模な発電所を保有しないため、電力の大半を市場で調達している。

新電力で大手のイーレックスは、大型工場向けに販売価格を日本卸電力取引所(JEPX)の取引価格に連動させるプランの提供を始めた。市場価格は電力需給や気温、気象条件などに伴い変動している。同社は30分ごとの調達価格に手数料を加え販売する。

同社が新プランを始めたのは、4月以降、調達する電力の安値傾向が続いているためだ。

5月のスポット(随時契約)価格は全国平均で1キロワット時約4.2円と、前年同月比で4割超下がった。6月は同37%、7月も前半までで同34%下落した。一部の時間帯ではほぼゼロ円になるなど「石炭火力による発電コストを下回る異常な安値だ」(日本エネルギー経済研究所の小笠原潤一研究理事)という。

イーレックスによると、新プランでは市場価格が1キロワット時10円を下回ると、大手電力よりも2~3割は安く売れる場合がある。国内の電力需要の7割を占める法人向けは相対取引が中心で、水面下の値下げ合戦が激しい。同社は新プランで大手を追撃したい考えだ。

みんな電力(東京・世田谷)は7~9月の家庭向け電気料金を割り引く。東電HDに比べると1割弱安く、市場の動向を見て割引期間の延長なども検討していく。

Looop(ループ、東京・台東)は20年度に予定していた販売促進費用を積み増すことを決めた。同社の小嶋祐輔取締役は「需要が落ち込んでいるが、市場価格が下落している現在は販売攻勢の機会だ」と話す。

 

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