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太陽光 客先に付ける太陽光の認定を取り忘れたリフォーム業者の責任は?

2017年2月15日

あるリフォーム業者からの相談

先日、以下のような法律相談を受けました。あるリフォーム業者が、顧客からリフォームの工事を受注し、その際、太陽光発電システムを取り付ける工事の契約を予定していました。営業段階で、まだ、リフォーム契約は締結していません。

その顧客は、太陽光発電を設置し、固定価格買取制度(FIT)を利用して売電することを予定していました。

売電の申請には、当然ながら設備認定が必要になります。リフォーム業者の担当者は、設備認定がなされたことを前提に顧客との間で話しを進めていました(顧客に対しては、契約の前提として平成28年度の売買単価に間に合うと説明していました)。

しかし、申請期限を過ぎた時点で、実際には、設備認定がなされていないことが発覚しました。もう、時期的に平成28年度の固定価格は間に合いません。

上記の事実を前提として、リフォーム業者が、顧客から金銭的な負担を求められた場合、どこまで対応する必要があるか、というのが相談内容です。

契約していない段階で法的責任はあるのか?

まず、論点の1つとして、まだ、契約していないのに法的な責任が生じるのか、ということがあります。

比較のため、まず、契約を締結しているケースを考えてみましょう。この場合、取引の相手方に一定の事項を説明しなかったり、もしくは不適切な説明をしたことにより契約締結に至ったりしたケースでは、契約上ないし信義則上の説明義務違反として、損害賠償責任(契約の目的が達せられないときは契約解除)などの法的責任を負う場合があります。

一方、本件のケースでは、太陽光発電システム取付工事の契約締結前であり、上記のような契約締結を前提とする説明義務違反とは事情が異なります。

本件のように、契約準備段階において発生する損害賠償責任を考える場合、「契約締結上の過失」に当たり得るかという点を検討する必要があります。

「契約締結上の過失」とは、特別な社会的接触関係に入ったことによって、契約成立前に当事者間に付随義務を発生させるための理論をいいます。「契約締結上の過失」においても、当事者の接触はあるが具体的な商談は行われていない段階、具体的な商談が開始された段階、契約内容についてほぼ合意している段階など、様々な段階が想定され、その段階によって、義務の発生の有無、程度が異なります。

「契約締結上の過失」によって、事業者が法的責任を負った判例を紹介しましょう。例えば、昭和59年3月26日に大阪地方裁判所で出された判決です。

この事例では、大型プロジェクトの契約締結準備交渉の結果、契約が締結までいたらなかったという事案において、「一般商取引界において、ある事業計画を売り込む者は、その実現の見込みと期待を持って売り込みをなすのが当然であり、また、その後に右見込み判断の誤りや期待はずれの生じ得ることも当然であって、右見込み判断の誤り等による責任と危険は、締結準備交渉関係が成立した後においても、右関係を支配する信義則に違反した相手方の行為によって生じたのでない限り、右売り込み者自身が負担し処理すべき」と判旨しています。

 

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