HOMEに戻るコンサルタント料金についてコンサルタントまでの流れ会社案内代表プロフィール

太陽光の「自家消費」戦略を読み解く

2018年6月23日

太陽光を自家発電源として採用

太陽光発電の方向性の一つとして、固定価格買取制度(FIT)による売電ではなく、「自家消費」が大きなトレンドとなってきた。この背景にはいくつかの要因がある。今回は「自家消費」がこのままトレンドとなるのかについて解説する。

FIT導入の早かったドイツなどでは、太陽光の設置形態が、FIT売電から自家消費に移行していると言われているが、日本でも「FITを利用しない」という選択肢が現実的になってきている。

「非FITの太陽光発電」の設置に対しては補助金制度があることや、発電設備のコストが大幅に安価になったことから、自家発電の電源として採用されやすい環境となった。

それに加えて、「RE100」加盟企業が日本でも増えてきたこと、省エネ法対策、電気代の削減のため、などの理由で「自家消費型太陽光」が選択されるケースが増えている(図1)。

図1●太陽光発電の売電方法別類型
(出所:筆者作成)

 電気は事業用で10~20円/kWh、家庭用で20~30円/kWhだが、上昇傾向にある。太陽光発電システムは、20年の利用を前提にすれば18円/kWhで十分採算基準となっている。逆に言えば、20年以上使用すれば18円以下で電気が作れることになる。

さらに、ピーク時に太陽光発電が稼働していれば、契約電力量を下げることで基本料金を削減でき、購入する電気の料金も安くなる。つまり、太陽光発電の自家消費はすでに、十分経済的メリットがあるといえる。

初期投資ゼロでも自家消費が可能に

太陽光発電を自家消費することを前提にシステムを設計するとき、電力消費量と発電量の割合を決定する必要がある。屋根の面積など、太陽光パネルを置く面積が最大発電量を決定する要因であるため、最大発電量には制約がある。

しかし、スペースがあるからといって、そこにすべて太陽光パネルを敷き詰めてしまっていいのか、というとそうでもない。太陽光の発電量が電気の消費量より多くなった場合、余った電気(余剰電力)をどうするかによって、設計や手続きが変わるからだ。

余剰電気をFITで売るか、非FITで売るか、それとも売らないか。余剰電気を売却しなければ、電力会社との系統連系協議は不要なので、簡易に発電システムを導入することができる。また、「発電能力<最大電力需要量」とすれば、補助金を獲得することもできるため、現在は電力の最大デマンド以下で設計することが主流となっている。

また、自家消費では、イニシャルコストがゼロのスキームも各社から発売されている。屋根上太陽光の「第三者保有モデル」「PPA(電力購入契約)モデル」と呼ばれるもので、いわゆる昔の「屋根借りモデル」と似たスキームであるが、一定の期間(10年程度)はスキームオーナーから電気を買うことを条件に、自ら初期投資せずに、自宅の屋根上に設置した太陽光発電の電気を利用することが可能となる(図2)。

図2●イニシャルコスト・ゼロの太陽光発電導入スキーム(例)
(出所:ハウステンボス)

屋根上、農地、道路が普及のポイント

太陽光発電が今後も普及していけるかは、自家消費が上手に国内に取り入れられるかどうかにかかっている。そのためには、建物の屋根上と農地、道路などに太陽光パネルが置かれることが必要となる。

いずれ太陽光は、FITの対象から外れることになる。今後は、森林を伐採し、山を切り崩すようなメガソーラー(大規模太陽光発電所)は作られず、農地、道路、建物のようなすでに開発された土地の上に設置されるだろう。これは国土の利用効率を高める上でも有用である。道路や農地の場合、必ずしも自家消費にはならないが、電力消費地点に近いという点で、PPAにより再エネ電気を評価する需要家に売電しやすい利点がある。

それでは、それぞれの形態で問題となっているのはなんであろうか。農地はいうまでもなく、ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の制度上の問題である。現行制度では、農家自ら太陽光発電を実施する場合にはそれほど不都合はない。しかし、農地を借りるとなった場合に、途端にリスクが高まる。

このため、農家が農地を使って「電気を作るのも農業の一環」として取り組むようになれば、より普及するのではないか。農業業界の努力で、日照の技術的問題、資金調達の方法を克服すれば、農業は「電力も生産するエネルギー業界」の側面を持つようになる。NEDOの試算によれば、耕作放棄地などには18GW~140GWの導入ポテンシャルがあり、「PV150GW」時代の最大の供給ソースとなる可能性を秘めている(図3)。

図3●太陽光発電の導入ポテンシャル
(出所:太陽光発電開発戦略・NEDO)
[画像のクリックで拡大表示]

農業、建物、道路などに本格的に取り入れられるためには、太陽電池の軽量化、デザインの自由度、耐久性、安全性といった技術的な課題もまだ残る。しかし、それは時間とともに解決されるだろう。

むしろ、着実に解決しなければならないのは、社会制度的な問題である。リスクを取る発電事業者は誰か、誰が電力を購入・消費するのか、系統連系の問題、ファイナンスの仕方などを勘案して再エネ普及の仕組み、制度を考えなければならない。それが、FIT制度に頼らず、太陽光発電を普及させる仕組みにつながる。

 

記事内容へ

 


 

 

 

 

 

 

 

成功コンサルタントは九州エリア(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・鹿児島県・宮崎県)対応

太陽光発電、オール電化、蓄電池の訪問販売ビジネス専門コンサルティング。株式会社 成功コンサルタント

成功に向けてのお問合せは、0120-946-581.営業時間10時~19時 ※日曜除く メールお問合せ

HOMEに戻るコンサルタント料金についてコンサルタントまでの流れ会社案内代表プロフィール

 

 

業界最新ニュース!
太陽光発電・蓄電池・オール電化などの新着情報をお届けします。

 

⇒ 全て見る

 

 

ページのトップへ戻る