エネルギー政策に詳しい社会保障経済研究所の石川代表は、「将来の電源構成を考える際は、経済性も重要な要素の1つ。再エネの高い調達コストを薄めるには、原発の有効活用が不可欠だ」と説明する。

原子力の現状と求められる再稼働

特定のエネルギー源に依存することなく、バランスのとれた状態であることを意味する、「エネルギーミックス」という言葉がある。エネルギー政策は、「安全確保」を大前提として、「エネルギーの安定供給」「経済性」「環境保全」を同時に達成する観点から検討していくことが重要だ。

「この4条件の同時達成は極めて重要だ」と、東京大学生産技術研究所の金子研究顧問(工学博士)も指摘する。

「原子力発電比率の低下は日本経済に広範な影響を与える。今回の分析では、原子力が重要な役割を果たすことが確認できた」と浜潟氏が語るように、2030年度の目標達成には、安全性を確認した原子力発電所の再稼働に加え、運転期間の延長も必須となる。

エネルギー資源に乏しく自給率がわずか8%しかない日本のエネルギーの将来はどうあるべきか、国民一人ひとりが冷静に考えなければならないし、その実現に向けては国の役割も求められる。