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仮想通貨で電力取引 中電、再生エネ活用へ実験

2018年2月26日

独自の仮想通貨を使う中部電力の電子決済アプリ=名古屋市東区で

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 中部電力は、仮想通貨を使った電子決済アプリを開発した。既に社内でコーヒー代の支払いに使う実証実験に着手。個人間で簡単に決済できる特長を生かし、家庭の太陽光発電で余った電気を個人同士で売買するシステムの構築などを目指す。再生可能エネルギーの有効活用に最新のデジタル技術が一役買うか。

 実験では、スマートフォンのアプリで利用する中電独自の仮想通貨「カフェエネコイン」を発行。一コイン=一円で換算し、オフィスでコーヒーの購入代金に充てられる。スマホでメニューの紙に印刷されたQRコードを読み取れば決済が完了。社員間での仮想通貨のやりとりも簡単だ。コインはクレジットカードからチャージする仕組みで昨年末から本店の三十人で実験を始めた。

 「銀行を通じた取引と違って時間を問わずに送金できる。振込手数料もいらない」と開発した情報システム部の戸本裕太郎さん(32)。コーヒーが何杯購入されたかなどの情報は、仮想通貨の基になるブロックチェーン(分散型台帳)と呼ばれる仕組みでコインの利用者が共有。データをサーバーで集中管理していないため、外部侵入による履歴の改ざんが難しく、取引の公正性が確保しやすい。

 今後、実験で培ったブロックチェーン技術を個人間の電力取引システムの構築に応用できるか検討する。国は二〇〇九年から太陽光発電の電気を電力会社が市場価格より高く買い取る固定価格買い取り制度(FIT)を開始。初期の利用者の買い取り期間が一九年から順次終わる。従来の高値では電気を買ってもらえない大量の家庭が生まれる「二〇一九年問題」を、中電は新たなビジネスにつなげたい考えだ。

自社内でもブロックチェーンを使った自社の経費精算や設備点検記録の保存などへの応用を視野に入れる。多数のデータを一括管理する集中サーバーが不要なため、将来的にはデータセンターに要する費用を抑えられる可能性もある。 中電が想定するのは、電気が余った家庭から別の家庭や企業に電気を送った場合の電気代の精算。個人間の決済が容易な仮想通貨の特長を生かす。個人間で電気を融通すると中電の販売電力量は減るが、自社のブロックチェーンを活用してもらうことで顧客を囲い込む。

 (小柳悠志、写真も)

 <ブロックチェーン(分散型台帳)> 仮想通貨などのやりとりを取引参加者がインターネット上で互いに了承し、取引台帳に記録する仕組み。個人のパソコンなどにデータを分散して持ち合うことで、集中管理の場合よりもハッキングによる被害が減り、データ復旧も容易になるとされる。

 

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