2018年1月4日
【上海・林哲平】中国山東省済南市で12月28日、高速道路に埋め込んだ太陽光パネルで発電する試みがスタートした。中国メディアによると、高速道路での太陽光発電の実験は世界初。この電気を使って走行中の電気自動車(EV)に自動充電する計画も構想中で、「夢のシステム」(中国メディア)と沸き立つが、専門家からは実現を疑問視する声もある。
実験は高速道路の運営会社と上海市の同済大学が共同で実施。設備は郊外の車道約1キロで太陽光を透過するコンクリートの下に太陽光パネルを埋め込み、絶縁体を敷いた3層構造になっている。運営会社によると、年間に100万キロワット時を発電し、道路の照明などにあてられる。
道路を利用した太陽光発電の実験は近年、欧米で相次いで進んでいる。2016年に一般道での実験をスタートしたフランスは、総延長を1000キロに拡大する計画だ。中国は大気汚染改善のためEVの普及を国策として進めていて、これを猛追する。
太陽光発電の電気を走行中のEVに無線で自動充電するシステムの構想について、高速道路の運営会社幹部は「全国の高速道路で実現すれば、どこでも『充電バッテリー』として使える」と話す。
だが発電の汎用(はんよう)性を疑問視する声もある。新エネルギーに詳しい日本メーカーの技術者は通常の道路の10倍以上とされるコスト面での課題のほか、平行に置かれたパネルでは光を十分に受けられない可能性を指摘。「慢性化する渋滞や悪天候を考えれば、発電時間は限られる」と話した。
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