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世界初、SDGsの「17目標すべて」に取り組む。デンマークのエコ・ビレッジ建設プロジェクト

2019年2月3日

「誰一人取り残さない」持続可能で、多様性と包括性のある社会―2030年までに、このような社会をつくる、というのがSDGs(持続可能な開発目標)で目指されている未来像だ。現在、先進国、発展途上国問わず世界各国で、各分野の課題解決への取り組みが行われている。

世界中が注目するSDGs。実践を公言する企業や団体が増加しているものの、ひとつの組織が一度に取り組めているのはSDGs17目標のうち数個だけであることが多い。こうした現状のなか、デンマークにおいて、17目標すべての達成を目指すエコ・プロジェクトが発足したことをご存知だろうか。

エコな街づくりのイメージ

image via shutterstock

世界初、SDGs17目標すべての達成を目指すのは「UN17 Village」という持続可能なエコ・ビレッジをつくるプロジェクトである。2023年、コペンハーゲン南部に広さ35,000平方メートルほどのビレッジが完成する予定だ。

プロジェクトを手掛けたのは、デンマークの建築事務所Lendager Group。同社は建築や街づくりの分野で、サステナビリティ、サーキュラーエコノミー、資源の効率化をいち早く実践してきた。

このエコ・ビレッジの中には、住宅400戸、共同キッチン、ワークスペース、ゲストハウス、雨水を利用したコインランドリーなどの施設が作られる。建物それぞれの屋根にはソーラーパネルを設置し、ビレッジ内で使用する電力のすべてを太陽光発電でまかなえるようにするという。さらに、屋上には様々ないきものの住みかとなるような庭園をつくり、地域の生物多様性にも貢献したい考えだ。

UN17 village

image via Lendager Group

自然界では食物連鎖や腐食連鎖を通してエネルギーや資源が循環しつづけており、そこにはゴミという概念がない。UN17 villageの目標は、役目を終えたものを廃棄物ではなく“資源”ととらえ、自然とおなじように「循環する」まちづくりをすることだという。

施設の建設に使うのは、廃棄予定だったコンクリート、木材、窓ガラスなどからつくられた「アップサイクル資材」だ。今後、ビレッジ内で使わない廃材が出た場合は、地域の住民を雇って「アップサイクル資材」にするための加工処理を行う。地域で雇用を促進し経済をまわすという点で、エコ・ビレッジの運営は社会的にみてもサステナブルだといえるだろう。

UN17 villageのイメージ図

image via Lendager Group

これまで建築の分野でサステナブルな視点を取り入れる場合は、主に建築運用時の炭素排出量にだけ焦点が当てられていた。だがこのエコ・ビレッジでは、それだけにとどまらず、人々の健康やQOL(クオリティ・オブ・ライフ)も考慮して設計されている。

会社のCEO兼創設者であるAnders Lendagerは、「UN17 Villageは、“単なるエコ建築プロジェクト”ではなく“持続可能なライフスタイルを選択できる”と示すものにしたい」と述べている。

「都市を発展させるのに、環境を犠牲にする必要はない」というメッセージを訴えかけるUN17 Villageは、SDGs時代のモデル都市として世界中から注目されるだろう。このエコ・ビレッジをきっかけに、サステナブルな街づくりが広っていくことを期待したい。

【参照サイト】UN17VILLAGE
【参照サイト】SDGsとは?外務省

 

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